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ようこそ! 日本ミッション 2010年7月30日(金) 16:07 JST

タイ、たい、鯛

  • 2009年3月21日(土) 17:53 JST
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    533
海の生物から学ぶ

タイ、たい、鯛      1998年記

■ この頃、私が休日も無く働いていたので、家内が気を使って「息抜きにスタッフと夕食でもどう?」と誘われた。意志が弱い私は「そうだなぁ」と了承。仕事途中であったが、出かけることになった。夕日がきれいな関西国際空港では?との提案に、又「そうだなあ」と了承。
 とにかく世界の物産が安く入手するらしいので、「りんくうパパラ」に行って、買い物でもしてから夕食にしようと言われたので、「そうだなあ」と相談が決まった。
■ 関空は世界でもめずらしい、海の中に出来た人工の島にある。便利さと効率を考えて斬新な人為的デザインと人造大理石や造花をもって、華やかに空港ができた。しかし、本当の緑も川の流れも無い所は、余り好きになれず、海外に行く人を見送る以外、行かない所である。
■ でも、今日は疲労を慰労する目的で行くことになった。平日で給料日でもない午後だからか、「りんくうパパラ」に着いたら、人はパラパラ。並んでいる店も開店休業の状態で、定員さん達は、私たち数人の一団に注視。少しでも自分の店へと、満面の笑みを見せて誘惑する始末。遊具はすべて止まっていて、少しでも近づくと係があわてて動かす用意をしようとする。一人で乗っては気の毒な気がして、結局は何も乗らず、何も買わなかった。
とうとう、橋を渡って関空の中のレストランに行こうと言うことになって、「そうだなあ」と返事をしたので行くことになった。
■ シャトルバスに乗って、対岸の関空内の食堂に入り、大体お決まりのメニューを注文したが、みんなで鯛のマリネを食べてみようと言うことで、「そうだなあ」と思い、一皿注文した。
 新鮮な鯛の切り身が、独特のオイルに胡椒をブレンドして並べられてやって来た。おいしかった。
■ しかし、鯛と言っても本当の鯛は、日本では一属一種のマダイだけだそうだ。同属とされていたゴウシュウマダイも、骨格構造に少しの差があって、同属別種とわかった。今我々が口にする鯛は、ほとんど代用品で、全くの別種のアマダイ、イシダイ、キンメダイ、イトヨリダイ、ハナダイ等々あげれば、キリがないほど偽物だらけである。日本人のタイに対する愛着の強さは世界にもマレであり、「くさってもタイ」と言われるように、鯛は高級魚のイメージがあるし、めでたい席の代表格である。鯛と名前をつけるだけで高く売れるのである。
 また、鯛は赤いとは限らず、クロダイ、キチヌのように黒い鯛もいる。味も一緒であるため、刺身等の料理される所は、ほとんど本物として用いられる。今回食べたのも実は代用品である。
■ この「代用品」と言う言葉は、戦後の物資が無いときに頻繁に使われた。しかし、物があり余る豊かさの今に、戦後より新種の代用品が多く出回っている。全く別の種類にもかかわらず、それらしく名をつけて販売され、偽物が本当のようにまかり通っているのである。今や余りにも雑多な商品や種類が出現して、名前だけでは、本物が判らないのではないかと思う。
■ 複雑化した人間社会も同じような気がする。偽者であるのに、上手に対応して本物と思い込ませる。
 ある展示会で、専門家らしく宣伝していたコンパニオンに、ある質問をしたら、答えが全く判らず、あわてて詳しい本当の社員がやってきたことがある。外観ばかりが本物に似ていて、別種の人物がいる。
 ホテル等で、キリスト教結婚式をしていても、クリスチャンちゃんでもないのに、神を信じないで、かっこ良い外国人(多くは英会話教師)が、堂々と偽者でやっている所が多いと聞く。オーム真理教のあきれた宗教も、統一教会も、現代の余りにも雑多な宗教の種類が出回った結果によって、生み出されてしまった警告であろうと思う。
■ 聖書に『わたしの名を名のって現れ、自分がキリストだと言って、多くの人を惑わすであろう』(ルカ24:4)と、終末の時代をイエスが預言をしている。まさに現在は偽物と偽者だらけ、偽装、偽証の蔓延で、真実が見えない。飽食物質文明の繁栄の裏返しは、見かけだけの代用品の氾濫ではないかと思える事件が多い。今こそ質素にし、静かに本物を見極めたい時だと思う。

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