ようこそ! 日本ミッション 2010年7月30日(金) 16:08 JST
サンゴ さんご 珊瑚 1994年6月記
■ 夏は暑い、当たり前のようであるが、地球温暖化か、どうしてなのか知らない。平成5年は冷夏で、お米が獲れず、平成の米騒動となった。金持ちは海外のお米を買い入れた。東京では金持ちの電気屋が、勝手にお米を販売して、食品販売法違反だと、賛否両論、取り乱れて世界をゆり動かした。政府、マスコミが騒いだ。人の弱さを商売のネタにする大組織のエゴである。これは夏が暑くなかったためである。こう思うと、暑さも神の祝福、恵みであると、壊れたクーラーを前にしてお金の工面を考えている。
■ さて、夏は沖縄が若者に限らず人気の場所である。
青く澄み切った空と海、そして白い珊瑚礁の浜辺は、人とゴミと金権主義の都会生活から、解放してくれる魅力の場所てある。お米一粒で一喜一憂する日本本土には無い、風景だ。
私も沖縄に行った時、太平洋の海外から来る荒波が、はるか彼方の沖合の珊瑚礁で、白く打ち砕かれて、こちらには静かなさざなみだけが来ている景色を目にした。珊瑚の上を歩いて、沖合へ数百メートルでも、行けるように思える程、遠浅で水は透き通っていた。しかも太陽と雲のコンビネーションによって、海底の珊瑚礁と合い重なって、反射の違いで海の色が微妙に変化する。美しい幾種類もの青色を、私たちに見せてくれた。この自然、空気、光、すべてが美しく輝いていた。珊瑚礁があるからであった。
■ 世界はこの珊瑚を守ろうと、自然保護団体に限らず必死になっている。珊瑚があるところには、さまざまな命が存在し、成長があるからである。
珊瑚にも種類があって、造礁珊瑚と非造礁珊瑚の二つに別れている。学名では腔腸動物門、花虫網、六放サンゴ亜網、イシサンゴ目に属するものが.比較的浅い海で形成される造礁珊瑚で、もう一つは、主に装飾品や金魚鉢に飾ってあるもので、八放サンゴ網、ヤギ目に属する非造礁珊瑚である。ポリプ、つまり珊瑚の先端部分の、口に羽状の触手が6本と8本の違いで、分類学上も別のグループに分かけられている。
珊瑚礁は、その色彩の多様さに似て、複雑な構築物の生態を、よく知られていない。なぜコンクリ-トのように、かたい石灰岩に固まるのか、その仕組みも判っていない。
珊瑚礁でサンゴが成育する所には、なぜかきれいな酸素を出す海藻が少ない。植物プランクトンの量も少ないとされている。なぜなのか不明だった。しかし最近、褐虫藻という植物プランクトンを、サンゴ自体が閉じこめ、体内で培養して、栄養としているらしいことがわかって来た。この褐虫藻は、光合成を行ない、炭酸ガスを取り込み酸素を出す。それをサンゴが呼吸に使い、海水中からカルシュウムの材料を得て自分を成長させていた。サンゴの成長する過程が、動物なのに、光を求める植物的に見えるのはその為である。
大きくなったサンゴには、多くの生き物が群がってくる。魚たちはサンゴの林で、舞い遊ぶ鳥や蝶のように、色とりどりの自分のカラーを、見せびらかせながら生きている。気になったことは、珊瑚礁に守られている熱帯魚の体は、平べったく巾が無い。この魚が追いつめられると、ほとんどサンゴの枝の根元に体をへばりつかせ、ひれの棘を立ててサンゴにひっかけて出てこない。手を伸ばして捕らえようとしても.サンゴの枝が城壁になって入れない。自己保全のために他者の立場を利用する。共生動物達のずるさである。こんな人間も少なくないなぁ-と考えたりする。
■ しかし全ての生物が、サンゴに守られている訳ではない。オウギガニ科の、ドメシアというカニのように、自分がサンゴに穴をあけて、住んでいるように始めは見えるのに、事実はそうではなかった。
サンゴは、カニの定住する一部を、自由空間として残しながら、徐々に周囲を取り囲んで行く。カニは、成長途中では、自由に出入り出来るし、心地よい住み処だと思っている。しかし、サンゴは出口を小さくしていき、ある程度成長した時には、出口の穴が小さくなっており、その中から出さずに、はかなく一生を終えさせるのである。
■ 確かにサンゴは、弱者を守る働きもしているし、貴重である。美しい飾り物としても崇められるであろう。しかし大きく成長できたのは、光を求める小さな植物を取り込んで、酸素を与えられて、生かされている。大きくなると、他の生き物を閉じ込めて食料(食い物)とする恐ろしさも兼ね備えている。人間社会も大企業や政府の要員は、小さな弱者を、足場に大きくなっている。これが神が定めた、自然の性であろうか。
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